Chiba Small Game

結城 賢二

2015年12月25日 00:42

【悴む手と寒タナゴ】




今にも泣き出しそうな鉛色の冬の空。

冷たい北風が、

つり人には、辛い季節になってきた。

そんな芯から冷える一日。

僕は、愛くるしいタナゴに会いに車を走らせた。

多分、今年最後のタナゴ釣り。

心ゆくまで遊ぼうと決めた。

前回、最後の最後に奇跡的に見つけた越冬ポイント。

しかし似た様なロケーションのあぜ道で何度も間違える。

やっとたどり着いたポイントを覗くと

数日前よりも若干水位が減り

濁りもなくなった模様。

それでも水深は30cm程の本当の小場所。

「どうかな?まだ居るのかな」不安を抱きながら、竿を出すことに。

何回か打っていると、葦の中からヒラを打ちながら

タナゴが顔を覗かせる。

「よかった居てくれた」

一匹を釣り上げるのは、そう時間も掛からなかった。




水中でキラキラとヒラを打つ姿。

覗いているだけでも楽しめる。

タナゴって魚は、面白いもので

同じ場所で長時間釣り続けていても

時合的な、食いが立つ時間があったり、

親浮きやシモリのアタリの出方や合わせ方が異なる。

居なかったクチボソがタナゴに変わって現れる時間もあれば、

クチボソが一切居なくなる時間もある。

不思議な小さな世界が水深30cm程の水路で行われている。




全てが噛み合って連発してタナゴを釣り上げた時の喜びは

なんとも言えない充実感。

悴んだ手に息を吹いて温まる。

太陽が出ないだけで寒さが身にしみる。

手の感覚が鈍くなりながらも




チビバラ達が遊んでくれる。




十分遊ばせてもらえたので昼過ぎには竿納した。

また来年遊んでね、バイバイ。




- TACKLE DATA -

ロッド » alpha tackle / 孤竹たなご 80
幹糸 » 0.4号
ハリス » 0.3号
ハリ » マルフジ / 別誂研ぎたなご くのいち
餌 » マルキュー / タナゴグルテン



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