Tochigi Nakagawa / Yukawa River ②

結城 賢二

2017年05月15日 10:22

【Oゼロから歩く渓と春の出会い ②】




昨夜はたっぷり飲んで泥のように寝た。

目覚ましに起こされると、

外は既に明るくなり、僕一人だった山奥の車止めには、

数台の車と、これから入山する人が、準備をしていた。

まあ、焦る事は無い。

飲み水のタンクを20リッター持参してきているので

歯磨きやら顔を洗って眠気を覚ます。

「さて行こうか」

熊鈴を身に着けて林道を上がって行く。

やはりゴールデンウイーク。

殆どが餌釣りの人だったが、先行者は多い。

声掛けをして状況を聞くが、あまり良くないとの事。




山間部の渓は、まだまだ雪が残っている状況だった。

餌釣りの人も重めのガン玉で底ベタとの事。

登って行くか、美しい渓相とは裏腹に

チェイスも無く生命観も無い状況だった。




魚の気配が無い。

背丈ほどの笹を掻き分け熊に出会わない事を願いながら




登って行くが、歩けど歩けどチェイスすら無い。

淵に魚の姿は無いかと覗くが全く居ない。

こんなに翡翠色の美しい流れなのに




崖崩れした林道を越えながら、最上流部まで登るが、




昨夜の期待とは裏腹にノーチェイス。

まだまだ時期的に早いのだろうか。

ここで里川方面に大きく移動する事を決める。

車に戻り、那珂川下流の支流の里川へ大移動。

5月の風はドライブには気持ちよく

窓を全開で開けて、この日この瞬間を楽しむ。




一時間程でお目当ての里川に到着するが、泥濁り。

ここから上流に移動するが、渇水と濁り。




流れが無く水が死んでいた。

更に走り回るが、何処もロッドを振る程には至らない。

地元の方が、話かけてくれて聞くと

河川工事の濁りと渇水でダメだとの事。




これも実際に足を運ばないと分からない事だから仕方ない。

時間は、お昼を過ぎていた。

朝からハードに歩いたのでお腹が空いた。

渓沿いに雰囲気のある蕎麦屋に入る事にした。




掘っ建て小屋の素朴な店内なのだが、

店内はお客さんで賑わっていた。




お昼時だからか仕方ないか。

何気に蕎麦好きの僕。

ざるの大盛りを注文すると

サイドメニューが多くてびっくり。




コシアブラの胡麻和えに煮物や漬物。

全て地物との事。

注文しなかったが、天ぷらは山菜が山盛りだった。

そしてこの田舎蕎麦が実に香り豊かで旨い。

これで大盛りで1000円しないのだから脱帽だ。




こんな旨い蕎麦は久しぶりに食べた。

外から入る清々しい風と田園に合唱する蛙の声。

なんてすばらしい昼食なんだろうか。

町で営んでいる素敵な蕎麦屋に出会え




幸せを感じながら僕は、次の渓に向かった。

矢坂方面に移動して里川を歩こうと考えていた。

1時間程ドライブをする。




しかしタイミングが悪かった。

数本の里川を時間を掛けて回るが、何処も泥濁り。

そう、ゴールデンウイークの時期は関東の田植えの最盛期。

これはダメだ。

急遽、山間の渓に移動をする事にした。

今日は釣り自体殆どしたいない。

そして一匹の魚との出会いも無く時間だけが過ぎていった。

夕方入った渓もダム下流に位置しており濁りが強かった。

この渓で今日は最後だろう。

腰を落として、しばらく歩いてみるとこにした。




赤茶色の水色に殆どルアーも見えない状況だった。

コンタクトがあれば、信じられるのだが、

歩いても歩いてもノーチェイス。




更に最後の最後でもう一本の渓に行くが、

ここでも一匹のチェイスも無く

2日目はノーチェイスとなんとも北関東の洗礼を受けるのだった。

しかし僕は散々だなって思う気持ちは無い。

美味しい蕎麦にも出会えたし、歩いた渓は

今後の僕の糧になる。

そして3日目最終日を過ごす為に

奥日光 湯川にジムニーのハンドルを向けるのだった。




-TACKLE DATA -

Rod: SOULS / TROUT FINALIST EXPLORER 50LS Ver2
Reel: SHIMANO / TWINPOWER 2000HGS×わたらせ樹脂工房 楓瘤
Line: APPLAUD / GT-R Trout Edition 4LB
Lure: Buddy 50s.Rough Stream Minnow50.Matt Homura50s.Spino Minnow fat50s.slim50s.・・etc



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