Sotobo Rock Shore Game

結城 賢二

2016年12月09日 09:51

【特別な思い】




福岡遠征から帰宅して日常に戻り、

数日間は抜け殻のような日々。

関東地方では初雪が降り

冬の訪れを感じる。

「そろそろかな」

水温が低くなる季節からGWまでの数か月間。

片道何キロ走ろうが

出会いに行きたくなる魚が居る。

そして僕の中では

特別な思いがあるターゲットである。

「平鱸」

また今年もヒラスズキのシーズンを

迎える季節が来た。

逞しく太い尾ビレと

力強い筋肉質のボディーに反して

小さな顔立ち。

そして溜息が出る程、

美しいシルバーの魚体は

いつ見ても僕の中で

カッコいい魚の代表的な存在。

僕はジムニーにタックルを詰め込み、

春以来の外房へ磯遊びに向かった。

この日は休日という事もあり、

フィールドは、深夜からアングラーで一杯だった。

夜に磯に入る行為は、危険極まりない行為。

僕は、あくまでも釣りは、楽しい遊びだと思っている。

ポイントを取りたい気持ちや

釣りたい気持ちも十分わかるが、

事故が起きてからでは遅い。

一歩引く勇気も必要だと本当に思う。

辺りが明るくなり準備を進める。

外の空気は冷え込み、

ウェットに着替えるのが苦痛に感じる程だ。

「またこの季節の始まりか」

予報では前日の波も残っており、

風も7m~8m吹く予報だったが、

磯に降り立つと波も落ち、風も収まり

コンデション的には厳しい状況だった。

しかも驚いたのが、水温の高さ。

12月と言うのに足を入れると

温いと思うほどの水温の高さで

まだシーズン到来とは言えない程だった。




波の状況から数時間勝負と判断。

先行者が居ない

フレッシュな状態のポイントを

波を待ちながら焦らず丁寧に打って行く。




立ち位置、トレースコースを考えながら

タイミングを計算し

ピンポイントにキャストして狙う

ヒラスズキ釣りは楽しい。

それで答えが返ってくれば

なんとも言えない高揚感になる。




思い描いたスポットで引き出した

今シーズン一本目のヒラスズキは、

可愛いサイズだったが、

その美しくカッコいい姿に

数分の間見とれてしまう程だった。




時間が経つにつれて

予想通りに波は無くなり

ベタ凪の海に変って行った。

この可愛い魚が来れば潮も流れていない証拠だ。




上げ潮に魚が入って来る事を期待しながら

久しぶりの外房の磯の状況を確認したく

RUN&GUNでジムニーで外房を走り回った。




漁港でベイトやアジの状況を見たりと

思いのほか時間を費やし。

下げ潮から数か所の磯に入るが、

何処もベタ凪だった。

ウェットを脱いで昼休憩をし

夕マズメまでの数時間を南に移動する事にした。

するとベイトを刺しボイルしている

鳥山が至近距離にあり大チャンス。

急いでウエットに着替えて向かうが、時既に遅し。

磯丸のナブラだったみたいで

先行者のアングラーが

80㎝クラスのナイスサイズと数匹をぶら下げていた。

一番濃いサラシを数か所打つが、




相手にしてくれる魚が居なかった。

この時期は日が暮れるのも早いもので

4時を過ぎれば、辺りは暗くなる。

翌日も休みで釣りをする予定であったが、

今日よりも波が落ち着く予報。

のんびりと家路に向かったそんな一日だった。

しっかり〆たヒラスズキは格段に美味い。

今年の新酒で一杯やるのは

この上ない喜び。




刺身と昆布締め。

柚子が市場に出てくると

今年一年の終わりを感じる。

香り高い柚子を使って柚庵焼きを仕込む。




柚子の香りと

ヒラスズキの白身が良く合う一品。




カマはシンプルに軽く塩を振り焼く。




これがあるから釣りは止められない。

海の恵みを頂いた。

ここ数年釣行回数が減っていたが、

今シーズンは時間が取れそうだ。

大好きなヒラスズキ釣りを

存分に楽しみたいと思う。




-TACKLE DATA -

Rod: MC work's / WILD BREAKER 106R 10th Limited Edition
Reel: DAIWA / CERTATE3500HD STUDIO OceanMark Full Custom
Line: SUNLINE / CAST AWAY 1.5号
Leader: VARIVAS / SEABASS SHOCK LEADER NYLON 30LB
Lure: ビバノン.タフマニアデブル.チンパン.HRTM110.Arrow Head.サスケSF-120裂波・・・etc



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