2018年08月30日
Aomori Kodomari Trip ⑤
【夢追いかけて、夏色の一週間の北の旅へ】
美味い肴に、美味しいお酒。
青森の夜は、釣り同様に楽しい。
翌日、起きると少しだけメバル釣り。
なんだか、今にも泣きだしそうな空模様。
数時間後には、激しく降ってくる予報だった。
癒しのメバルに一時間程、遊んでもらい、
今日も夢を追い駆けに行く。
お世話になるのは、光翔丸さん。
隣の将和丸には、
初日に光翔丸さんの乗合船で、
一緒になったF渡さんの姿。
昨日、午後から権現沖で隣に居た光翔丸。
船長にどうだったか聞くと
僕らが帰った後、夕方まで粘り、
権現崎沖でスーパーナブラに当たり、
数本キャッチに成功したとの事だった。
さて、しっかりとノットも組み直し、準備を済ませる。
今日は、どんなドラマが待っているのか、
期待を膨らませて小泊港を出港。
権現崎を過ぎて沖に舵を向ける。
潮目には、単発で跳ねの姿。
目を凝らして海面に集中する。
しかし、ポツリポツリと空が泣き出してきた。
まだ、昨日のように風が吹いてなく
海は、ベタ凪それだけでも幸いだった。
数日と同じ海域に来ると、潮目では鳥が居る。
その下では、単発の跳ね。
サイズは数日同サイズと言った所だろう。
しかし、船は突然猛ダッシュ。
吹き飛ばされそうになる程の速い船。
なんでこんな早いのかと驚く。
船長に「何か居ました?」と聞くと
将和丸から無線で大きいの跳ねてる連絡が入ったとの事。
将和丸の近くに到着すると、明らかにデカい群れ。
固まりそうで固まらないと思った瞬間に
ナブラに発展し、ジャストタイミングで群れの進行方向に船が入る。
「マジでデカい」
40㎏~50㎏位の群れ。
ここでタックル持ち変えれば良かったが、後の祭り。
心臓がドキドキしていたが、ここ数日の釣行で
船長のタイミングも理解できて、自分自身も落ち着いていた。
キャストすると群れの進行方向に着水。
1ジャークで浮かせるが、食わない。
もう一回キャストすれば、入れられる。
群れは、次第に船に近づいてくる。
回収しようとして船の10mまでルアー後方から
イルカのようなクロマグロが、
海面から凄い勢いで横から飛び出し
聞いた事のない捕食音「ドバーン」と表現できない音で
ルアーを吸い込んだ。
一瞬何が起きたかと思ったが、直ぐにロッドが弧を描き
体が船から落ちそうになる。
態勢を整えて、落ち着いていた。
ファーストランは、100m程、
直ぐに船長に何号?何号?と聞かれる。
「4号100LB」と言うと
船長に「魚見て投げてよ」と
怒られると同時に「デカいから絶対無理すんな」と言われる。
ランが終わると、楽にリフト開始。
「これは獲れる」と正直思っていたのだった。
しかし甘くない。
「切れた」
ルアーを吸い込む瞬間も見えたので、
丸飲みされてリーダーが逝ったと思った。
船長に「ごめん」と言い、巻き上げてくると
なんとルアーのワイヤーが折れていた。
リーダーには一切傷は無し。
キレイな状態だ。
ハーモニカ食いもしていなかったと思われる。
推測だが、フロント、リアがキレイに口の中で掛けり
引っ張り強度は強いが、横の動きに金属疲労か何かで
耐えられなかったのだろうと思う。
こればっかりは、アングラーは、どうしようも出来ない。
若い時に、カジキと3時間単独ファイトして
獲れなかった時も悔しかったが、
あの時は、自分の経験不足だった。
今回は、別の意味で本当に悔しかった。
呆然とすると同時に、暫くの間、
後ろに下がり、自分の心を落ち着かせていた。
同じナブラで掛けた将和丸さんは、
難無く40㎏台をキャッチに成功。
おめでとう御座います。
今後、今回のような、絶妙のタイミングとナブラ。
もうこんなチャンスは、「自分に巡ってくるのだろうか?」と思うと同時に、
同船者や船長に、申し訳ないと思う気持ち。
一人になり、色々と考えたが、
小泊の海が「挑戦に来い」と、言っているんだろうなと今は思う。
あのイルカのような姿と捕食音。
未だに鮮明に覚えている。
多分、一生忘れられない。
気持ちを切り替えて、残された時間に全力を尽くす。
しかし意に反して、雷と強い雨が降り出してくる。
もう終わりか?と思ったが、船長は帰らずに、
ロッドをデッキに寝かせて
雷が通り過ぎるのを待っている。
山崎船長熱い漢だ。
雷は、通り過ぎたが、滝のような大雨
先ほどのサイズの群れは、消えてしまったが、
見通しが悪いが、魚の活性は上がり、
飛びっ子を食っているナブラがスーパーボイル。
パンツまで雨でビショビショだが、僕らは、高活性になる。
萬葉160LPFで2バイト1キャッチでリリース。
後は、若者2人に釣ってもらいたい。
大雨の中で船長も頑張ってくれた。
次第に雨は、滝のように降り続け、
雷も更に鳴ってしまい、予報は時間が経つ程、悪くなる予報だった。
これ以上は、続行不可能だった。
明日は、中止が決定。
その事もあったのだろう、
ここまで頑張ってくれた船長には、感謝しかない。
若者二人には、是非ともキャッチして欲しかったが、
願いは叶わなかった。
でも二人はきっと来年、忘れ物を取りに
この地に、来る事だろう。
そして僕も、大きな忘れ物をしてしまったな。
帰りながら、この素晴らしいフィールドを
惜しむかのように見て思うのだった。
船長に挨拶をして、若者二人も直ぐに東京へ帰るとの事。
僕ら二人も、まずは宮城に帰る事にした。
今回の旅に誘ってくれた二人には、感謝しかない。
ありがとう。
また夢を追い駆けに行こう。
帰路は、一部で避難勧告が出る程の大雨だった。
十和田周辺で高速が通行止め。
下道を通り、無事に宮城入り。
M君とは、ここでお別れ、
いつも付き合ってくれてありがとう。
僕は、実家で一泊して
翌日に宮城を出発。
東北道は、稲穂の匂いで少しだけ初秋の気配。
夏も終わりか。
少しだけセンチメンタルになった、
走行距離1,600㎞の旅の終わり。
また僕は、夢を追い駆けに行く事だろう。
END
- TACKLE DATA -
Rod: Passions / Hawk 70XH
Reel: SHIMANO / NEW STELLA SW 18000XG
Line: VGK / FULL DRAG WX8 PE 8号 300m
Leader: Applaud / SALT MAX SHOCK LEADER TYPE N 170LB
Lure: 萬葉 225
Rod: MC work's / SLOW HAND 815PD CUSTOM
Reel: SHIMANO / NEW TWIN POWER SW 14000XG
Line: VARIVAS / Avani Casting PE SMP 6号 300m
Leader: YGK / CASTMAN T.PⅢ 130LB
Lure: クルペン F180 萬葉 180LPF 萬葉 160LPF
Rod: Carpenter / BLUE CHASER 84/25R-Poewr Max Super Cobra
Reel: DAIWA / SALTIGA-Z 6500 Dog Fight +ST6500VⅡ
Line: VARIVAS / Avani Casting PE SMP 6号 400m
Leader: YGK / CASTMAN T.PⅢ 130LB
Lure: 萬葉 160LPF
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美味い肴に、美味しいお酒。
青森の夜は、釣り同様に楽しい。
翌日、起きると少しだけメバル釣り。
なんだか、今にも泣きだしそうな空模様。
数時間後には、激しく降ってくる予報だった。
癒しのメバルに一時間程、遊んでもらい、
今日も夢を追い駆けに行く。
お世話になるのは、光翔丸さん。
隣の将和丸には、
初日に光翔丸さんの乗合船で、
一緒になったF渡さんの姿。
昨日、午後から権現沖で隣に居た光翔丸。
船長にどうだったか聞くと
僕らが帰った後、夕方まで粘り、
権現崎沖でスーパーナブラに当たり、
数本キャッチに成功したとの事だった。
さて、しっかりとノットも組み直し、準備を済ませる。
今日は、どんなドラマが待っているのか、
期待を膨らませて小泊港を出港。
権現崎を過ぎて沖に舵を向ける。
潮目には、単発で跳ねの姿。
目を凝らして海面に集中する。
しかし、ポツリポツリと空が泣き出してきた。
まだ、昨日のように風が吹いてなく
海は、ベタ凪それだけでも幸いだった。
数日と同じ海域に来ると、潮目では鳥が居る。
その下では、単発の跳ね。
サイズは数日同サイズと言った所だろう。
しかし、船は突然猛ダッシュ。
吹き飛ばされそうになる程の速い船。
なんでこんな早いのかと驚く。
船長に「何か居ました?」と聞くと
将和丸から無線で大きいの跳ねてる連絡が入ったとの事。
将和丸の近くに到着すると、明らかにデカい群れ。
固まりそうで固まらないと思った瞬間に
ナブラに発展し、ジャストタイミングで群れの進行方向に船が入る。
「マジでデカい」
40㎏~50㎏位の群れ。
ここでタックル持ち変えれば良かったが、後の祭り。
心臓がドキドキしていたが、ここ数日の釣行で
船長のタイミングも理解できて、自分自身も落ち着いていた。
キャストすると群れの進行方向に着水。
1ジャークで浮かせるが、食わない。
もう一回キャストすれば、入れられる。
群れは、次第に船に近づいてくる。
回収しようとして船の10mまでルアー後方から
イルカのようなクロマグロが、
海面から凄い勢いで横から飛び出し
聞いた事のない捕食音「ドバーン」と表現できない音で
ルアーを吸い込んだ。
一瞬何が起きたかと思ったが、直ぐにロッドが弧を描き
体が船から落ちそうになる。
態勢を整えて、落ち着いていた。
ファーストランは、100m程、
直ぐに船長に何号?何号?と聞かれる。
「4号100LB」と言うと
船長に「魚見て投げてよ」と
怒られると同時に「デカいから絶対無理すんな」と言われる。
ランが終わると、楽にリフト開始。
「これは獲れる」と正直思っていたのだった。
しかし甘くない。
「切れた」
ルアーを吸い込む瞬間も見えたので、
丸飲みされてリーダーが逝ったと思った。
船長に「ごめん」と言い、巻き上げてくると
なんとルアーのワイヤーが折れていた。
リーダーには一切傷は無し。
キレイな状態だ。
ハーモニカ食いもしていなかったと思われる。
推測だが、フロント、リアがキレイに口の中で掛けり
引っ張り強度は強いが、横の動きに金属疲労か何かで
耐えられなかったのだろうと思う。
こればっかりは、アングラーは、どうしようも出来ない。
若い時に、カジキと3時間単独ファイトして
獲れなかった時も悔しかったが、
あの時は、自分の経験不足だった。
今回は、別の意味で本当に悔しかった。
呆然とすると同時に、暫くの間、
後ろに下がり、自分の心を落ち着かせていた。
同じナブラで掛けた将和丸さんは、
難無く40㎏台をキャッチに成功。
おめでとう御座います。
今後、今回のような、絶妙のタイミングとナブラ。
もうこんなチャンスは、「自分に巡ってくるのだろうか?」と思うと同時に、
同船者や船長に、申し訳ないと思う気持ち。
一人になり、色々と考えたが、
小泊の海が「挑戦に来い」と、言っているんだろうなと今は思う。
あのイルカのような姿と捕食音。
未だに鮮明に覚えている。
多分、一生忘れられない。
気持ちを切り替えて、残された時間に全力を尽くす。
しかし意に反して、雷と強い雨が降り出してくる。
もう終わりか?と思ったが、船長は帰らずに、
ロッドをデッキに寝かせて
雷が通り過ぎるのを待っている。
山崎船長熱い漢だ。
雷は、通り過ぎたが、滝のような大雨
先ほどのサイズの群れは、消えてしまったが、
見通しが悪いが、魚の活性は上がり、
飛びっ子を食っているナブラがスーパーボイル。
パンツまで雨でビショビショだが、僕らは、高活性になる。
萬葉160LPFで2バイト1キャッチでリリース。
後は、若者2人に釣ってもらいたい。
大雨の中で船長も頑張ってくれた。
次第に雨は、滝のように降り続け、
雷も更に鳴ってしまい、予報は時間が経つ程、悪くなる予報だった。
これ以上は、続行不可能だった。
明日は、中止が決定。
その事もあったのだろう、
ここまで頑張ってくれた船長には、感謝しかない。
若者二人には、是非ともキャッチして欲しかったが、
願いは叶わなかった。
でも二人はきっと来年、忘れ物を取りに
この地に、来る事だろう。
そして僕も、大きな忘れ物をしてしまったな。
帰りながら、この素晴らしいフィールドを
惜しむかのように見て思うのだった。
船長に挨拶をして、若者二人も直ぐに東京へ帰るとの事。
僕ら二人も、まずは宮城に帰る事にした。
今回の旅に誘ってくれた二人には、感謝しかない。
ありがとう。
また夢を追い駆けに行こう。
帰路は、一部で避難勧告が出る程の大雨だった。
十和田周辺で高速が通行止め。
下道を通り、無事に宮城入り。
M君とは、ここでお別れ、
いつも付き合ってくれてありがとう。
僕は、実家で一泊して
翌日に宮城を出発。
東北道は、稲穂の匂いで少しだけ初秋の気配。
夏も終わりか。
少しだけセンチメンタルになった、
走行距離1,600㎞の旅の終わり。
また僕は、夢を追い駆けに行く事だろう。
END
- TACKLE DATA -
Rod: Passions / Hawk 70XH
Reel: SHIMANO / NEW STELLA SW 18000XG
Line: VGK / FULL DRAG WX8 PE 8号 300m
Leader: Applaud / SALT MAX SHOCK LEADER TYPE N 170LB
Lure: 萬葉 225
Rod: MC work's / SLOW HAND 815PD CUSTOM
Reel: SHIMANO / NEW TWIN POWER SW 14000XG
Line: VARIVAS / Avani Casting PE SMP 6号 300m
Leader: YGK / CASTMAN T.PⅢ 130LB
Lure: クルペン F180 萬葉 180LPF 萬葉 160LPF
Rod: Carpenter / BLUE CHASER 84/25R-Poewr Max Super Cobra
Reel: DAIWA / SALTIGA-Z 6500 Dog Fight +ST6500VⅡ
Line: VARIVAS / Avani Casting PE SMP 6号 400m
Leader: YGK / CASTMAN T.PⅢ 130LB
Lure: 萬葉 160LPF
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Posted by 結城 賢二 at 09:11
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